2007-07-23 Mon [ 政治経済 ]
by 日詰明男
消えた年金記録が話題になっている。政府は選挙前に必死で取り繕おうとしている。
数年前はグリーンピアという箱物施設に年金をつぎ込んでいたことが問題になった。
政府はあわてて全てのグリーンピアを廃止し、民間等に払い下げ、約1,900億円の損失が確定した。
いったい何人分の老後が泡と消えたのだろうか?
もっと深刻なのは、年金資金が、株や為替の買い支えに投入されていることである。
こちらの流用の方がよほど巨額だと思うのだが、マスコミではなぜかあまり取り上げられない。
本当に積立金は残っているのだろうか。
最近、これ見よがしに「年金積立金の株式運用でちょっと増えた」ことが報道されたことからして、依然、懲りずに年金流用でギャンブル遊びに興じているようだ。
(参考サイト)
公的年金積立金 なぜ株投機に?
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik/2002-08-03/15_1201faq.html
「年金」で「自己責任」を負わされる国民
宇佐美 保http://members.jcom.home.ne.jp/u333/ithink040505nenkin%20jikosekinin%20kokumin.htm
もう泥の舟であることは誰の目にも明らかなのに、政治家は滑稽にも沈み行く舟にしがみつき、掛け声だけは威勢よく「おもかじいっぱーい」と叫びながら沈んでいくのだ。
ちょうど1989年、崩壊寸前の東ドイツの映像を思い出す。
東西統一がにわかに実現性を帯びたころ、ホーネッカーに代わってクレンツが書記長に成り上がった。
念願の書記長の座。
彼はこの地位を得るためにどんなことでもしてきただろう。
民衆を監視し恐怖政治で迫害し、政敵を貶め、片や上司には媚びへつらって官僚主義の階段を上りつめた男である
しかし、ちょっと遅すぎた。
希望に沸く群衆を前に、精一杯の(ひきつった)作り笑いを見せながら、「改革」を約束し、必死で延命を図った。
上司には媚びることに成功してきた彼も、目覚めた群集には通用しなかった。
クレンツ政権は1か月ともたなかったのである。
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