2007-07-14 Sat [ 政治経済 ]
by 日詰明男
書店に行くと、平積みにされた雑誌の中に、聖セバスチャンとして描かれた三島由紀夫の像(横尾忠則作「理想の実現」)が目に入った。STUDIO VOICEの表紙である。
なんと今号のテーマは「政治を考える」である。
緊急特集といった風情だ。
http://www.infaspub.co.jp/studio-voice/newest.html
STUDIO VOICEがこのような特集に打って出るということは、よほどのことである。
時代のさしせまった空気を、もっとも敏感に感知する人たち。
こういうところから口火が切られるのだろう。
企画は柄甚原権三とある。
巻頭言には
「・・・
さまざまな局面で、あなたは行く手を阻まれる。
そこで発見するのは、敵とそっくりな姿をしたあなた自身だ。
・・・ 」
とあり、問題の急所を見事に言い当てている。
末尾は
「動かそう。」
の一語で結ばれ、心に確かに響いた。
記事内容も先鋭で、他の自称リベラルな言論雑誌よりはるかに琴線に触れるところが多い。
寄稿者は田中康夫、宮台真司、大澤真幸、外山恒一、竹熊健太郎、雨宮処凛などなど。
いままで沈黙するほかなかった、あるいはその反動で強がりを言うしかない「虐げられた若者たち」が、いよいよ動かなければどうにもならないと行動を起こし始めている。
鉄道人身事故が毎日のように起こり、それがあたりまえになっている恐ろしい日常。
この国は今ベトナム戦争の真只中にある。
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