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1992年12月の準結晶研究会でこの発見を公表して後、当時筑波大教授だった小川泰氏から口頭で共同研究の申し入れがあり、発表の機会をいろいろ紹介してもらいました。当初は私も氏の協力を歓迎し、謝辞を必ず表明していましたが、次第に小川氏の行動は変化してゆき、ついに氏は私の同意無く、別の名称をつけて単独論文で発表するまでになりました(FORMA 9,
1994)。
また、所属がないという理由で申請書から私の名前をはずし、小川氏は政府から莫大な科研費を受けたにもかかわらず、共同研究らしい事はついに一度も行われませんでした。
ごく最近はYKKAPという建設会社が出版する雑誌「AP-to-DATE創刊号(1998)」に小川氏の記事があり、その中で私の著作がクレジットなく複数無断使用される事件がありました。発覚してすぐに配布は差し止められましたが、すでに1万部以上も流通したといいます。
その雑誌は創刊号で即廃刊となり、したがって訂正もされませんでした。
出版関係者が菓子折を持って謝りに来たり、25万円の和解金を払うと打診してきたりしましたが、1万部以上ばらまかれた誤情報を、25万円でどうやって訂正できるというのでしょう。私は懲罰的な意味を抜きにしても200万円でも足りないと思っています。
このようなずさんな出版行為によって、先行研究の出典は混乱され、今後この分野に関する研究活動全体が被る長期的なダメージを考えれば、科学界の良識からして許し難い事といえるのではないでしょうか。
相手側に誠意が見られない以上、私は個人で可能なあらゆるメディアで、この事実を発信し続けるつもりです。このことを出来るだけ多くの人に知っていただきたいと思います。 |