PLEIADES + FIBONACCI KECAK + neuro-architecture & Ensemble STAR CAGE 3/9に参加者30人を集め、最もシンプルな星籠「30本六勾」を作るワークショップを行った。素材は長さ2mの竹。1チーム5人で星籠1体を作る。力を合わせるには5人がちょうど良い。最終的に「30本十勾」と「六勾×十勾」2体を加え、ウイルスのかたちをした星籠が全部で8体、あっという間に講堂内に繁殖した。星籠の中心にランプを入れ、コンピュータ制御による8声のフィボナッチ・ケチャックに同期して点滅させた。誰ともなく、参加者はこの瞬間を「火入れ」と呼んだ。 さらにそれぞれの星籠をニューロ・アーキテクチャーの配置で並べ、一体は天井から吊るすことにした。 8声のフィボナッチ・ケチャックは一拍3秒として、100年以上変化し続ける。会期は17日間という短い時間だが、この音楽を流せるだけ流し続けた。 海岸に打ち寄せる波のパターンは人を飽きさせないように、多くの人がこの音楽空間に同様の安息と刺激を感じてくれたようだ。静かなる昂揚。。。この音楽には乱数的な要素は皆無である。恣意の介入する余地のない、きわめて厳密な数学的規則そのものであるにもかかわらず、人はそこに安息を感じる。ある種の自由を感じると言ってもいい。こんな「数学」がいままであったろうか? かくしてこのインスタレーションは、同一空間に「星籠」「ニューロ・アーキテクチャ」「フィボナッチ・ケチャック」を統合し、3次元空間、2次元空間、1次元空間すべてにわたる同型な準周期構造を現出させるまでに発展した。 環状に並ぶ8体の小プレアデスは、それぞれ5拍、8拍、13拍、21拍、34拍、55拍、89拍、144拍のリズムを刻む。 8体の大きな星籠も、独自のリズムで呼吸する。 展示台の上で3本足で立つ大きなプレアデスは南牧産の杉でできている。プレアデスには4種類の立体異性体が存在し、そのうち2種類は畳むことができ、他の2種類は畳むことができない。足もとの小さな8個のプレアデスは畳める構造だが、大きな方は畳めない構造である。このカイラリティの違いに気付く人はきわめて稀である。 大きなプレアデスの頂点は、2本のボルトで剛接合している。畳めない組み方であるゆえに、自重で変形することもなく、会期中ずっと3本足で立ち、微動だにしなかった。 フィボナッチ・ケチャック ワークショップ
3/23に音楽ワークショップを行った。題して「アンサンブル スター・ケージ」である。 龍谷大学理工学部四ッ谷研究室 銘竹問屋 竹平商店(京都市) 市川工務店(南牧村) 佐藤嘉吉氏(富岡市) |