このシステムの特徴
●最小限のリスクと未来への可能性が残る。
思考実験として、このoperationの最悪の結末を想定してみよう。
仮に1個も売れずに清算に至ったとする。
製品はたとえ売れなかったとしても無価値なわけではない。ゆえに売れ残った製品はすべて関係者全員に合理的に分配され、これをもって返済に替える。
だから最悪の結末といえども、見方を変えれば、事実上、すべての出資者たちが卸値以下という格安の値段で、出資した分だけの製品を買い上げただけのことである。
これは、「理解者たちによる精神財の実現と共有」という視点からすれば、十分満足できる結果といえる。はじめからこれを目標としてもいいほどである。
関係各人に分配された製品をその人が売ろうとどうしようと全く自由である。各人が自力で売ればもちろんそれはそのままその人の収益になる。分配された製品を営業者価格Qですべてを売り切れば、彼はちょうど出資した金額をとりもどすことが出来る。
実際のoperationは、この歓迎すべき「最悪の結末」より遥かに有利になるであろう。
operationにおいて製品がたとえ一つでも市場で売れたならば、その事業は事実上の黒字である。
しかも、どのような首尾に終わろうと、清算後も版は残り、創作者の所有となる。
したがって、もしもこのoperationが時期尚早で不首尾だったとしても、またすぐにでも新たなoperationを立ち上げられることを意味する。その時はイニシアルコストは低く押さえられるだろうし、投資の額も異なるだろうから、価格も設定し直されるだろう。
●ユニークな清算の形式
複製された製品は、一つとして無償で分けられてはならない。それは内部関係者に対してさえ例外ではない。operationの関係者の間で複製製品は事実上貨幣と同様に扱われるからである。
任意の時点で関係者はoperationを解約清算でき、厳密に製品の個数で支払われる。
この一貫した「精神財本位制」によって体系の無矛盾性と完全性が支えられている。
約形は契約書であると同時に、任意の時点で製品と交換できる兌換紙幣でもある。
精神財が優れたものであり、製品の完成度も十分であれば、その複製は従来の貨幣より信用のおけるものになるであろう。
●約形は投機行為に使われることはない
すべての投資はoperation実行前に締め切られ、新たに募集されることはない。つまり約形が途中で追加発行されることもない。配当の上限とoperationの運転期限もあらかじめ決められているから、約形が投機的思惑から一人歩きすることは無い。
約形は任意の時点で製品相当数と換えられることが保障されているから、紙切れになることもない。
●自動的に薄利多売の原理が働くシステムである
投資が多く集まれば集まるほど安価な定価設定へと厳密に反映され、複製個数も増えるように工夫されている。
資本は一滴も無駄に使われない。
良いアイデア(精神財)には資本は集まるべくして集まるだろう。一般に資本は多く集まるほど製品価格は低く抑えられ、買い求められやすくなる。複製の絶対数も増え、製品は世界に広くゆきわたるようになる。
●寄付やヴォランティアへの謝礼形式を提供する
従来は、事業実現に際して寄付者やヴォランティアの協力を得られたとしても、彼らに対してとかく不十分な返礼しかできなかった事と思う。それは返礼の形式がシステム内部の語法で確立されてなかつたからである。
operationシステムは、その根拠ある返礼の仕方も提供する。
すなわちoperationでは、寄付やヴォランティアは配当を期待しない投資ととらえられる。
彼らに元本としての投資額を返済するという形で、製品の贈与がなされるわけだ。これはoperationのシステムと全く矛盾しないどころか、体系を強化する。
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