2008-02-17 Sun [ マーティン・ガードナー ]
by 日詰明男
今アトランタで寄宿している家の日本庭園には大きな池と小さな池がある。両者は独立しており、かなりの距離を隔てている。
大きな池は水深も深く、沢山の大きな錦鯉が泳いでいる。
中庭にある小さな池は浅く、錦鯉の稚魚たちがそこに群生している。
困ったことに、今年から中庭の稚魚を狙って巨大な青鷺が舞い降りてくるようになったそうだ。
実際に10匹ほど食われたらしい。
家の主人が稚魚を守ろうと工夫しても、青鷺は裏をかいて鯉の稚魚を取ってしまうそうだ。
私はなぜ稚魚を安全な大きな池で飼わず、小さな池にわざわざ隔離しているのかを聞いてみた。
「数年前、不思議なことに」と家の主人ははじめに断ってから、「そもそも小さな池には何も入れてないのに、鯉の稚魚が自然と涌いた」のだそうだ。
今では体長10センチまで育っている。
去年も青鷺は来たが食べることはしなかったそうだ。
状況証拠から察するに、この鯉の卵を中庭の池に放したのは他ならぬこの青鷺だったのではないだろうか。
彼らは鯉の成長を楽しみに、養殖を試みたのではないだろうか。
そしてそろそろ食べごろだなと。
私は以前、鷺が撒き餌をして魚を捕獲している映像を見たことがある。
彼らなら養殖もやりかねない。
鷺は最も繁栄した鳥類で、世界中どこでもみとめられる。
その飛行性能の無駄のなさは、マグロのそれに匹敵すると私はかねがね感じている。
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